オペ看といえば医療ドラマのワンシーンを想像する方も多いですよね。
医療ドラマの手術シーンは手術がクローズアップされるので、手術室で働くオペ看はあまり目立たず、知られていないことが多いです。
そんな謎多き手術室で働くオペ看のあるあるを集めてみました。
実際にオペ看の方は、「あるある!」と頷いていただけると嬉しいです。
オペ看以外の方は、手術室で働くオペ看の意外な一面を知っていただけると嬉しいです。
なつ
2次救急の中規模病院で働く、現役の手術室看護師です。
看護師経験は10年以上、手術室看護師歴はトータル10年になりました。
手術室看護師の観点から、手術室看護師に役立つ情報を発信しています。
手術室看護師に興味のある方、手術室看護師の方の参考になれば嬉しいです。
足を使いがち
手術中の器械出し看護師は、清潔な手袋をはめて、ガウンを着ているから、不潔なところにさわれなくて、足を使いがちなんだよね。
手術の際は手術時手洗いをして、滅菌ガウンと滅菌手袋をつけて手術介助をおこなう器械出し看護師。
清潔なもの以外に触ることができないので、足を使うことが多くなります。
ドアをあけるとき、手術室ではフットスイッチでドアの開閉を行うところが多いです。
ゴミ箱も、ローラーがついている「キックバケツ」というものを使っています。
キックバケツという名称からわかるように、足で蹴ってゴミ箱を近づけたり、位置を調整したりします。
普段足を使うと行儀悪いけど、器械出しをしているとき、清潔を守るためなので、日常生活ではあまり使わないようにしているよ。
手術室にはキックバケツを上手に操る、足使いの達人が部署に何人かいたりします。
コードまとめたくなりがち
手術ってたくさんの器械を使うからコードの数もすごいよ。
コード同士が絡まっちゃうから、絡まらないようにまとめがちなんだよね。
外回りでも器械だしでもあるあるですが、たくさんのコードが絡まないようにまとめがちです。
最近多くなっている、カメラを使用した腹腔鏡手術などはとくにコードが多いです。
器械出し看護師は、術野のコードがからまないようにまとめたり、渡すときに注意しています。
外回り看護師は、手術で使用する麻酔器や、電気メスなどの機械のコードが、術式によってはかなりの数になることがあります。
数多い電源コードで誰かがつまずかないようにまとめたり、人が移動する場所にコードがこないように工夫しています。
最近は手術室もワイヤレス化がすすんでいて、術野で使うフットスイッチにコードがないものも増えてきています。
コードレスだと、術野まわりがスッキリして嬉しいです。
わたしもコード整理苦手だから、コードの取り扱いが上手な人にまとめている方法を教わったりしているよ。
オペ看さんの家に遊びに行くと、テレビやデスク周りのコード類がきれいにまとめられている方が多いです。
職場での技術が日常生活でも役立っていそうです。
日常生活でも清潔操作であけがち
これは看護師あるあるかもしれないけど、日常生活でもパッケージを開封するとき、ついつい清潔操作で開けちゃうよ。
すぐに素手で触るから清潔である必要はないんだけどね。
お菓子の袋を開ける際や、パッケージされたものを取り出すときに、無意識のうちに清潔操作で開封してしまいます。
よく見てみると、職場のオペ看や他病棟の看護師の方も、業務外に清潔操作で開封している様子をみかけるので、オぺ看あるあるというより、看護師あるあるかもしれません。
看護師の職業病なのかもしれません。
「今日落ち着いているね」は禁句!
「今日落ち着いているね」ってなんで言ったらだめなの?
その一言で手術室が荒れだす確率が高いからだよ。
ジンクスみたいなものだけどね。
科学的な根拠は何一つないですが、「今日落ち着いているね」と何気なく話したあと、なぜか緊急手術が立て続けに入ってきたり、予定通りで進んでいた手術が難航したりなど落ち着かなくなってしまうことが多いです。
そのため、たとえ落ち着いていたとしても、このワードは禁句になっています。
病棟でも、「今日落ち着いているね」と言ったあとに、緊急入院が入ったり、急変対応だったりで、落ち着かなくなることが多いですよね。
何も根拠はないですが、多くの病院で言われているあるあるです。
オンコールの日は電話気にしがち
オンコールのときって、電話がマナーモードになってないかなとか、着信ないよね?と何度も確認しがち。
なんだか落ち着かないよね。
夜勤体制でない手術室では、平日夜間帯や休日などに、オンコールや呼び出しと呼ばれる自宅での待機業務があります。
待機の日は、緊急手術が入ると電話で呼び出され、緊急手術対応をおこないます。
電話がマナーモードになっていて着信に気がつかなかったり、着信音が小さく気づかないということがないように注意しています。
特に夜中の寝ている時間帯のオンコールは、ちょっと気を張って起きられるように注意しています。
オンコールの日はなんだかちょっと落ち着かないです。
数を数えるのが早くなりがち
手術中ってガーゼの枚数を数えたり、器械の数を数えたりするから、オペ看になってから数を数えるのが早くなった気がするよ。
体のなかにガーゼや器械などが残らないよう、手術中は何度も器械やガーゼのカウントをおこないます。
カウントをする際、新人のころは時間がかかっていましたが、徐々に早くなってきました。
これは新人さんをみていても徐々に早くなっている様子が感じられます。
何度も繰り返していると早くなるのかもしれません。
目力があるといわれる
手術室では、帽子とマスクをつけているから、目しか見えないんだよね。
ふだん帽子とマスクをつけているオペ看は、目しかみえません。
病棟の看護師さんから、「オペ看さんって目力があるよね」と、言われることが何度かありました。
普段目しか見えないので、話せない距離だと同僚ともアイコンタクトをとることが多く、目に力が入っているのかもしれません。
オペ看として働いているわたしは、それほど目力があるとは感じませんが、多部署からみると目力があるのかもしれません。
髪の色が派手な人が多め
普段帽子をかぶっていて気づかれないことも多いけど、髪の色が派手な人が病棟より多いかも。
各病院の看護部の決まりで、髪の色は決められていることが多いですが、普段帽子をかぶっているオペ看は明るめのカラーの人が多いです。
おそらく、普段帽子をかぶっているので、髪の色がわからず目立たないからだと思います。
オペ看は更衣室も病棟の看護師と別のことが多いので、普段の髪色を他部署に指摘される確率も低いです。
もちろん、師長・主任からは髪色が明るい方は注意されたり、帽子をかぶらない院内研修で注意をされることはあります。
髪が明るくないオペ看も多くいますが、病棟に比べると髪が明るい方が多いように感じます。
普通の姿では誰かわからない
特に手術室にくる外科系の先生によく言われるよ。
勤務中は帽子とマスクをつけているので、帽子とマスクを外した姿だと誰だかわからないことも多いです。
帽子とマスクをつけていると、目しかみえないので、名前と顔が一致するまで時間がかかることもあります。
最近はコロナで飲み会などは中止になっていましたが、特に飲み会で外科系の先生たちから、「帽子とマスクがないかから誰が誰だかわからない。自己紹介して」と言われることも多いです。
普段一緒に働いているのに誰だかわからないって、なんだか不思議ですよね。
わたしたちも、帽子とマスクのない外科系の先生たちは、病棟で見かけても誰だかわからないことがあります。
まとめ
今回はオペ看のあるあるについてまとめてみました。
オペ看の方に「あるある」と共感していただけると嬉しいです。
オペ看以外の方は、あまり知られていないオペ看の意外な一面を知っていただけたら嬉しいです。
ここには書ききれなかったマニアックなこともあるので、また機会があればご紹介したいと思います。